野生シカ |
川坂湿原周辺は、平成の初め頃からシカ、サル、イノシシの被害に悩まされています。獣害が原因で農業経営を続ける意欲を削がれ、やむなく耕作放棄を選択した人も多く、荒れ果てた田畑が年を追うごとに増えていきました。
|
|
特に、ここ10年、シカの食害は深刻になり、農作物に限らず住宅の生垣、花壇の草花まで食べられるほど。ひどい時は、真夜中に100頭を超える群れが里山から降臨。平地を縦横無尽に駆け回り、エサになりそうな草木を全て食い尽くしていました。シカにとって田畑は、空腹を満たしてくれる高級レストランになっていたのです。湿原は、水飲み場や餌場になり、川沿いには「けもの道」が出来て、絶滅危惧種の植物も相当な食害にあっていたようです。 |
|
|
そうした状況をなんとかしようと地元では、餌場を作らない取り組み、追い払いなどを行い、国・県・市の補助事業を導入して電気柵や鹿ネットを設置したり、猟友会の協力を得ながら有害獣対策を展開しました。区長さんを中心とした粘り強い継続的な取り組みが奏功し・・・。
結果、頭数は激減。平地にたむろするシカもわずかになり、平成25年春、前年と明らかに違った青々とした田園風景が甦りました。今は、農作物の被害も目に見えて少なくなっています。もちろん、希少植物の食害も減っています。 |
|
|
|
|