北川湿原 Photo Gallery
サイコクヒメコウホネ(西国姫河骨)

    

 コウホネは、全国の湖沼・ため池・河川・水路に群生する抽水植物。家田川では上流から下流域まで1,000株以上も群生。その規模は日本一とも言われ、川坂川のオグラコウホネと並び北川湿原を代表する希少植物です。
 地下茎が動物の骨に似ているところから「川骨」または「河骨」と漢字で書きます。コウホネの仲間は、水面から出ている葉っぱと水中の葉っぱの形が違うのも特徴で、水中葉はレタスみたいな形に見えます。
 ところで、家田川のコウホネは、以前、「ヒメコウホネ」や「コウホネ類」と呼ばれていましたが、最新の研究で「サイコクヒメコウホネ」という名称になってきています。
 家田湿原のように雑種形成が進んでいる場所では、コウホネ属の見分け方は、とても難しいらしいです。コウホネとオグラコウホネの交配により、家田川上流はコウホネに近い種、下流はオグラコウホネに近い種ということが分かってきました。ということで、このHPでも平成25年9月から「サイコクヒメコウホネ」という表現で統一したいと思います。これで、すっきりしました。ガイドもやりやすくなります。
 家田湿原のサイコクヒメコウホネと川坂湿原のオグラコウホネとの違いですが、平たく言えば、水上にでかい葉っぱをこれでもか!と伸ばしている「サイコクヒメコウホネ=肉食系男子」、頼りなさげでなよっとした感じの「オグラコウホネ=草食系男子」が、分かりやすいかなと思います。 
 花期は5月から11月と長く、8月から9月が一番の見頃。家田湿原のやまんはな橋付近がオススメ。花言葉は「秘められた愛情」 宮崎県【準絶滅危惧】
 ちなみに国内では、コウホネとオグラコウホネ以外にヒメコウホネ、ネムロコウホネ、ベニコウホネ、サイジョウコウホネ、ベニオグラコウホネ、オゼコウホネなど多くの仲間がいます。

家田湿原 やまんはな橋下流のサイコクヒメコウホネ群落